コラム

お釈迦さまの遺言

「生きてこの世に残る者達が、死んであの世に逝く者を見送る」
というのが、普通の人の臨終の様子です。

その意味で、

お釈迦さまの臨終の様は、普通ではありませんでした。

なぜなら、

「死んであの世に逝くお釈迦様が、生きてこの世に残る者達へ、
最期のお説教をした」からです。

仏教とは、お釈迦さまが悟りを開いた後、
45年に渡って説かれた教えのことを言いますが、

その最期はお釈迦さまの臨終の説法、
つまり遺言によって締めくくられます。

では、

お釈迦さまが残された遺言とは何か。

「怠けないで、励みなさい」です。

“Vaya dhamma sankhara, appamadena sampadeha.”
すべてのものは無常で、消え去っていくもの、
(だから)怠けないで励みなさい。

それがお釈迦さまの最期の言葉です。

目の前の川に流れる水は、ずっと同じように流れている
ように見えて、一瞬足りとも同じ水の流れではありません。

流れ去った水は、二度ともとに戻ることはないのです。

毎年同じように咲くサクラの花は、毎年同じように見えて、
全く同じサクラであったことはありません。

散り去った花びらは、二度ともとに戻ることはないのです。

同じように、すべてのものは、時間的に、空間的に、
時々刻々と移り変わって、変化しつづけています。

私も、あなたも、父も、母も、子どもも、飼い犬も、友達も、
恋人も、奥さんも、旦那さんも、会社の同僚も、近所のおばちゃんも、
職場も、仕事も、学校も、勉強も、

すべてが昨日のそれと同じではないし、今後も同じで
あり続けることはありません。

一瞬、一瞬、二度と繰り返すことのない「今」を
変化しながら流れ続けています。

それなのに私たちは、

まだ明日もある、明後日もある、来月もある、
来年もある、将来があるとタカをくくって、

口では「忙しい、時間がない」と言いながら、身体でさぼり、
口では「大変だ、時間がない」と言いながら、頭で妄想ばかりして、

今大事にすべき人を大事にせず、

今日やるべきことを先送りして、ついに成し遂げず、

いい訳ばかりの人生を送っています。

お釈迦さまはそのような時間の過ごし方、命のムダ遣いを、
「怠け」として厳しく諫(いさ)められたのです。

怠けないで、励みなさい。

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