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愛は努力

「人」という漢字は、

人が二本脚で直立して、腕を前に垂らした状態を
横から見た姿の象形文字です。

この象形文字は、

人が四つ足から直立二足歩行になり、
両手を自由に使えるようになった様子を
表しています。

四つ足と直立二足歩行では、脳に対する
重力のかかり方が変わります。

背骨の上に鉛直方向に頭が乗ることで、
脳の、特に前頭葉と呼ばれる部分が
重力から開放され、

人の脳は急速に発達したと言われています。

その発達し、肥大化した脳と、
自由になった両の手を使って、

人は道具を作り、他の動物と比べたら
虚弱な肉体のハンデをカバーし、
弱肉強食の自然界を生き抜いてきました。

道具を使うことなら、チンパンジーもできます。

しかし、チンパンジーと人の埋められない差、
最も大きな違いは、

チンパンジーは道具を扱うことはできても、
人のように、複雑な道具を創りだすことは
できないという点です。

人は道具を作ることができるようになって、
生息範囲を広げ、自然界における弱者から、
支配者になりました。

しかし、脳の発達によって獲得した、
この複雑な道具を作りだす能力が、

人が人を殺すことを可能にしてしまったのです。

脳の発達は、道具を作り出す能力だけでなく、

時間の概念や、言葉を操る能力、
そして人の尊厳と呼ばれる豊かな感情を
もたらしました。

嬉しい、楽しい、愛しい、美しい、素晴らしい、
思いやり、慈しみなど、他の動物にはない、
感情です。

ところが、それらプラスの感情と同時に、

怒り、見栄、嫉妬、ねたみ、意地、見栄といった、
マイナスの感情も芽生えてきます。

そのマイナスの感情、衝動と、
高度に発達した獲物を捕る道具が、

人を殺すことを可能にしてしまったのです。

自然界において、

獲物の奪い合い、メスの取り合いなどの
戦いの結果、追った傷が原因で命を落とす
動物はいます。

一部のチンパンジーが、リンチをして
仲間を殺したケースが報告されてはいますが、

それにしても、同種同士が恨み合い、
憎しみあって殺し合いをし、

あるいは、ムシャクシャしたからと無差別に殺人をし、

あるいは、自分の利益のために大規模な戦争を
しかけるなど、

の行為に及ぶのは、人だけです。

だから、人は宗教を生み出しました。

世界のどんな国にも、どんな民族も、
宗教をもっています。

世界宗教と呼ばれる、仏教、キリスト教、イスラム教など、
広く大な規模で広まっている宗教は必ず、
「愛」や「慈悲」を説きます。

その理由は、

高度に発達した脳が、人に物質的な豊かさや、
創造力、聡明さをもたらしたと同時に、

利害や感情によって、人を殺めるという、
愚かさと危険性をもってしまったからです。

だから、子どもの時から、何度も、何度でも、
繰り返して、愛や慈悲といった言葉を聞かせ、
唱えさせることによって、

「殺すことは不快だ」
「命を大切にしないことは不快だ」

というメッセージを脳に学習させるのです。

愛は、

単なる衝動的な情癖でも、

単なる好き嫌いや、

単なる破廉恥な性交ではありません。

”努力”です。

夫婦であっても、恋人であっても、親子であっても、
友人であっても、同僚であっても、師弟であっても、
変わりません。

決して苦しく、押し付けがましい、
重荷としての努力ではなく、

楽しく、微笑ましい、さわやかで謙虚な努力です。

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