コラム

捨てゼリフの功罪

本当は大好きだからこそ、
ちょっとしたことがキッカケとなって、
恋人と口ゲンカになることがあります。

本当は大切に思い、心配しているからこそ、
いちいちの言動が気になって、
子どもに小言を言ってしまうことがあります。

本当は一番理解して欲しい人だからこそ、
自分の想いが通じないことに腹を立て、
親に言いたい放題言ってしまうことがあります。

本当は期待しているからこそ、
黙って見守ったほうがいい失敗までもが気になって、
部下にイヤミを言ってしまうことがあります。

それがまっとうな人間です。

でも、十分にやり合う時間ある時ならまだしも、

その人との別れ際に、離れ際に、
捨てゼリフは吐かないほうがいいです。

先日、ある男性の法要がありました。

17年前のある月曜日の朝。

出勤前の憂鬱感と、慌ただしさの中で、
ちょっとしたことがキッカケとなって、
奥さまとの間で夫婦ゲンカが勃発しました。

男性は朝食も半ばに席を立ち、

カバンだけを引っ掴んで、

怒りに任せて玄関のドアを思い切り閉め、

猛スピードで会社に車を走らせました。

そして家からわずか百数十メートルしか離れていない
交差点で他の車に激突、男性は即死しました。

男性には、6歳と4歳の男の子がいました。
友人からは、ユニークな人、明るい人と慕われていました。

最期がどうあれ、
男性にとってはそれが寿命であったのでしょう。

しかし奥様にとっては、
「あの時、あんなこと言わなきゃ良かった」
という後悔の念が一生ついてまわります。

「なんであの時、あんなこと言ってしまったんだろう」
と自分が分からなくなります。

得てして人との別れ際、離れ際に発した捨てゼリフは、

理性を働かせてよく考えた言葉ではありません。

攻撃されたと危機を感じたあなたの闘争本能が、
相手をしとめるべく満を持して発する一撃必殺の言葉です。

それゆえ、発した本人が考えている以上に、
強力な破壊力を持って相手の心を攻撃します。

物理的にその場から離れても、離れても、
追跡ミサイルのごとく、その人を追いつめます。

別れ際の捨てゼリフは、自分の未熟さがなす
エゴの押し付けでしかありません。

毎朝の出勤前、通学前。

恋人や友人との別れ際。

慣れ親しんだ、関係の近い人にこそ
気をつけたいものです。

「どんな事情があったとしても、
捨てゼリフは吐かない」

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