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記憶に残る人

「先生!」

「やっぱり先生だ!」

お通夜の法要の後、葬祭場の控え室を出たところで、
3人の女性に呼び止められました。

ずっと以前、私が指導する空手道場に通っていた
女の子姉妹と、そのお母さんでした。

今、姉妹の姉は、乳児院の先生をしていて、
妹は、来年の5月にママになるとのこと。

2人の姉妹は、

平日は、

学校から帰ると家の洗濯物を取り込んで、
夕食の準備をして、それから道場に。

休日は、

両親が営む小料理屋の看板娘として
仕込みから接客までを手伝っていました。

2人とも明るく、気が利いて、利発な
子でした。

特に姉のTちゃんに関しては、
忘れられない思い出があります。

空手の試合の遠征前夜のこと。

選手達は、学校や仕事が終わり次第、順次、
夜中の出発に備えて道場に集まってきました。

車中泊に備え、皆がシャワーを浴びたのですが、
最後にシャワー室に入ったのがTちゃんでした。

出発時間が迫っていたため、
全員に出発準備を促したところ、

他の女子が、Tちゃんがまだシャワー室から
出てきていないというのです。

しかも、シャワー室に入ってからもう結構な
時間が経っているといいます。

心配になって女性の指導員をシャワー室に
見に行かせると、

Tちゃんは、シャワーを終えていたにもかかわらず、
汗びっしょりになってシャワー室を掃除し、
壁の水滴を拭いているというのです。

たしかTちゃんが、

小学校高学年か、中学に入ったぐらいの
時のことだったと記憶しています。

Tちゃんは、決して空手の選手として目立つ
存在ではありませんでした。

運動神経がよいわけでも、強いわけでも
ありませんでした。

でもTちゃんは、

いつでも自分から先に、「先生!」と元気よく
近寄ってきて挨拶してくれる子でした。

どんなに辛い事があっても、
悔しい事があっても、

「大丈夫か?」と声をかけると、
涙をいっぱいためた目で思い切りの笑顔を作り、

「オス!全然大丈夫です!」

と明るく返事をする子でした。

社会人になった今も、
彼女は変わっていませんでした。

あの頃と変わらぬ明るさと、気遣いと、
優しさに溢れた笑顔の女の子、いや、

大人の女性でした。

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