感性を育てるお盆の過ごし方

2018/08/13

今日13日はお盆の入りです。

13日の夕方、迎え火を焚いて、ご先祖様を迎え、16日の夕方、送り火を焚いて、ご先祖様をお送りする。

この4日間が、お盆です。

お盆休みは本来、ご先祖様にお参りをするためにいただいた別休暇なので、全くお墓参りもせず、ただのバカンスだけで過ごすのは望ましくありません。

また、お盆の準備や行事を「年寄りの役割」と見限って、おじいちゃん、おばあちゃんに任せきりにするのも望ましくありません。

なぜならこうした伝統行事は子ども達に、家や家族の結びつきを強め、命の有限性や死後の世界の想像をさせ、他者や目上の人と関わる礼儀作法を学び、物事の背景に秘められた人生の本質や、知恵を知り、日本人としてのアイデンティティーを育てるからです。

ではなぜ伝統行事が、家庭内に運気や人を育てるのか。それは、「目に見えないものを大切にする心」が育つからです。

私が子どもの頃非情に興味深かったのは、精霊棚に飾るキュウリ馬とナス牛でした。ご先祖様を迎えるときには「早く来て欲しい!」というメッセージを込めてキュウリ馬を。お帰りになるときには「ゆっくりお帰りください」というメッセージを込めてナス牛を。

子ども心に、キュウリやナスに乗っておじいさん、おばあさん達が楽しそうにあの世とこの世を行き来する姿を想像したものです。

ご先祖さまの霊が本当にいるかいないか、帰って来るか帰ってこないか、霊の存在など科学で証明されていない、そんなことはどうでもいいんです。

自分に命をつないでくれた、目に見えないご先祖様を自分勝手に想像して、そこに精霊棚を作って、キレイなお花を飾り、ローソクを明るく灯して、よい香りのするお線香をたき、特別に用意したご飯や、旬のジューシーな果物や、お盆からこぼれんばかりのお菓子を備え、ご先祖様が迷わないように、玄関の入り口には、迎え火と送り火を焚き、道中の交通の便を考えて、キュウリ馬やナス牛まで用意する。目には見えないご先祖様をお迎えするのに、ここまで気を使って準備するのです。

小さい時から、おじいちゃんおばあちゃんお父さんお母さんからその意味を聞かされながら、お盆の準備をしてきた子どもたちが大きくなって結婚し、就職し、社会と、世界と関わるようになったとき、「目に見えないものを想像し、大切に育む」人になるのです。

「目に見えないものを想像し、大切に育む力」

この力のことを「感性」と呼びます。

ご先祖さまは「目に見えない存在」です。
ご先祖さまとは、私たち自身の中にある「意識」なのです。

別にお盆行事をやらなかったからといって、叱られるわけでもなく、やったからといって、あからさまな見返りが期待できるわけでもありません。

でも、そこを大切にできるかどうか、がその人の心を、魂を育てます。

「目に見えないものを想像し、大切に育む力」

私たちの感性を、意識を育んできたお盆、大切に過ごしたいものですね。

 

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